「地方で暮らすのは甘くない」新潟に住み込みでわかったこと

まず、自己紹介をお願いします!

小松美穂 上智大学の3年生です。
よろしくお願いします!小松さんと私は、長期インターンの同期で、普段は「おまつ」って呼んでいます!
今回は、おまつが参加した地方創生活動についてお話を聞かせていただきます。
将来にわたって活力ある日本社会を維持することを目的としています。地方の自治体の課題解決に協力したり、知られざる魅力をPRするなど、活動内容は様々です。
おまつが地方創生に参加した期間はいつ?

実際に新潟のある市に住みながらのプロジェクトだった!
1か月間も新潟に住んだのか!!参加したきっかけはなんだったの?

きっかけは、同じ寮の先輩に紹介されて。あと、そのプロジェクトの運営者に、お兄ちゃんの友達がいて、縁を感じたからかな。
特に地方の課題に興味があったというわけではなく、「夏休み時間あるし、試しに行ってみようかな」と思って参加を決めました!
ちょうど将来のキャリアに不安を持ち始めた時期で、新しいことに挑戦してみたいという気持ちもありました。
新しい経験をするために参加したんだね。主な活動内容は?

実際に新潟のある市に住みながら、道の駅を改善するというプロジェクトだった。道の駅を、現地の方の要望を聞きつつ、より良いものにするための提案をしていく感じ。
道の駅か!道の駅って、そもそもどんな役割があるんだっけ?

道の駅の役割は「地域の魅力を発信する」ということ。観光客にとっても、地元の人にとっても、地域の特産品などを通して魅力を感じられる場所である必要があって。
特に、地方の経済を活発にするためには、観光客を呼び込む必要があるから、観光客向けに改善する必要があったんだ。
当時の道の駅は、どんなところが 課題だったの?

実態は様々なものが雑多に展示されている状況で、メッセージ性があまり感じられなくて。例えるなら、「コンセプトのない博物館」といった感じ。
観光客にとって、お土産を買ったり、地域への理解を深めるためには、改善すべき点が多かったんだよね。
だけど、雑多に見えても、現地の人たちにとってはこだわりの詰まったものだったので、いかに衝突を裂けながら道の駅を改善していくかが、重要なポイントだった。
難しいな。外から来た人にはわからないこだわりがあるんだね。

そうそう。私以外に2人のメンバーがいたんだけど、その二人は新潟の他の市出身の大学生だったから、私が現地の人のことを何も考えない提案をしてしまったときには注意してくれたりした。
何気ない発言が地元の人の心を傷つけてしまうことがあるんだね。

そうなんだよね。「たくさんの観光資源があるのに、活かせていない」という課題を解決するために、市も参画しているプロジェクトだったから、地元の人、自治体、創生活動のプロジェクトメンバー・・・・様々な人の意見がぶつかっていて、本当に進めるのが難しかった。
結果的に、どんな道の駅になったの?

結果的に、かなり妥協で終わってしまって。大幅な変更は行わずに、自分たちで作った椅子とテーブルを、古かったものを取り外して代わりに設置して終わってしまった。というのも、私たちが市にいるのは1か月だけど、その後道の駅を運営していくのはまぎれもなく地元の方たちだから、あまり強くは出れなくて。本当に難しい経験だったな・・・。
そっかそっか。振り返ってみてどんなことを学んだ?

実際に、地方のひとは地元にとても愛があって、優しくて素敵な方ばっかりで、心があったまる経験をいくつもしたんだよね。現地の食料は自分で調達していたんだけど、毎日誰かが野菜を分けてくれたり。でも、もちろん不便なこともあるし、
千葉っていう首都圏出身の私にとっては、「地元に愛を持つ」という感覚があんまりなかったんだよね。
だから、地方で、自分の住む街を愛しながら生活することが、私にとってはハードルに感じた。
ただ住めばいい、都会っぽくすればいいっていうわけじゃなくて、地方には地方のこだわりや大切にしていることがあるから、地方創生活動も難しいと思った。
そうだよね。ただ単に地方を活発にすることが、地方の人の幸せに直結するわけじゃないんだね。

そう。とはいえ、高齢化が進んでいたり、自治体の課題は間違いなくあるから、私たちがどのようにして関わるべきか、考え方が変わったかな。
地方創生活動は、どんな大学生におすすめしたい?

特に、将来の仕事で悩んでいる大学1・2年生におすすめしたい!いろいろ勉強になるし、将来の働き方を考えるいいきっかけになると思う。
あと、街づくり系の仕事に興味がある人かな。こういうプロジェクトって、首都圏出身者よりも地方出身者のほうが多いんだけど、私は首都圏出身の人に特におすすめしたいかな。新しい土地に触れるって、本当にいろんな価値観を手に入れることができるから!
ありがとう!!準備とか大変だった?

準備は、オンラインで3回MTGが3回くらいであった!
それ以外は、荷造りだけかな。お金も、交通費と向こうでの生活費以外はかからなかった!
なにか強烈に印象に残っているエピソードある?

地方創生とはあんまり関係なんだけど、お祭りのお手伝いで、結構しっかりした着ぐるみをきて、子供たちの相手をしたことがあって(笑)
結構中も暑くて、体力的にしんどかったんだけど、
「写真撮ってくれてありがとう!」とか言われて、結構うれしかったな。レアな経験だった(笑)
最後に、これを読んでいる大学生に向けてメッセージを!

やっぱりさっきも話したんだけど、特に首都圏出身の大学生に、この経験をお勧めしたくて。
普通に生活していたら、なかなか参加しようと思わない活動だと思うんだけど、実際に田舎で住んでみないとわからないことって山ほどあるし、将来を考えるのにも本当に役に立った。私の場合は、やっぱり田舎に住むのはきついなっていうことが分かったのもあるし、地方に住む高齢の方が活躍している姿を肌で感じることができたのがよかった。特に、90歳のおじいちゃんが家具を完璧に作っているのを見たときは、本当にびっくりした。
勉強になる経験だから、興味がある人はぜひ参加してみてほしいな。
ありがとう!イメージしていた地方創生と違って、大変な部分も山ほどあることが知れてよかった。
記事へのコメント
新着コメント
まだコメントが投稿されていません。初めてのコメントをしましょう!