【コロナ禍の就活が不安な人必見!】就活の専門家に聞いたコロナ禍の就活の特徴と対策

2021年5月13日キャリア,コロナとガクチカ

こんにちは!コロナ禍の就活は今までの就活と様相が違って心配だなと感じている学生はいませんか?

今回は、現在大学3年生で就活生の正木佑磨が、就活について研究されている明星大学の髙橋南海子特任准教授に、コロナ禍の就活でみなさんが不安や心配に思っている事を中心にお話を聞いてきました。(取材時期:2020年12月)

髙橋南海子(タカハシ ナミコ )明星大学明星教育センター特任准教授
筑波大学大学院にて博士課程修了(生涯発達科学)。専門は生涯発達心理学、産業組織心理学。公認心理師、2級キャリアコンサルティング技能士、産業・組織心理学会理事。研究テーマは「学校から社会への移行」。大学生が就職活動を経て組織に適応する過程に注目した研究をしている。関連論文:内定期間中の大学生の心理と行動-内定者支援プログラムのための予備的検討- (2019/03)、就職活動を契機とした大学生の成長と入社後の適応(2017/03)等

コロナ禍での就活の特徴

ーーコロナ禍の就活にはどういった特徴があるのでしょうか?

コロナ禍の就活の特徴は主に5つあると考えています。

①企業と出会う機会の減少

2021年卒の就職活動では、企業説明会やイベント、インターンシップ等の中止や、オンライン化により、就活生と企業との直接的な接点が減りました。

ーー就活生の私としても、企業との接点が少ないなと感じています。特に影響があるのはどのような場面でしょうか?

特に影響があるのは、多種多様な企業が集まる合同企業説明会や大規模なイベントです。このようなイベントは未知の仕事や企業、人に出会えるという意味で貴重な場でした。たまたま知った企業や仕事が魅力的で興味を持ったことから選択の幅が広がるということがありました。

しかし、コロナ禍では企業説明会やイベントが中止されたり、規模や開催方法が変わることで就活生が企業と偶然出会う機会が少なくなる可能性があります。

②孤立しやすい

就活は個別の活動ではあるのですが、仲間との情報交換や支え合いが重要でもあります。今までは、イベントや選考で出会った就活生同士で連絡を取り合う姿がよく見られました。

しかし、オンラインでの活動が主流になると、このような就活仲間と出会う機会は減ってしまいます。また、コロナ禍では、大学のキャリアセンターに立ち寄って情報やサポートを受ける機会も減ると考えられます。

このように就活仲間やキャリアセンターとのつながりが弱くなることで、情報的にも精神的にも孤立していくリスクがあると考えられます。

ーー情報や精神的に孤立して行くとどうなってしまうのでしょうか?

コロナ禍の状況では、意識的に就活や企業の情報を取りに行かないと、情報の範囲は広がりません。限定された情報で判断することは自分に合った就職先を見つける可能性を狭めることになります。また、サポートしてくれる人がいないと精神的に孤立し辛くなってしまいます。

③企業の選考方式やスケジュールが不透明

コロナ禍の影響で、これまでの選考プロセスの変更を検討する企業が多く見られます。

これまでの就職活動では、目安となる選考方式や採用スケジュールがありました。それでも就活生からは「どのように動いたら良いかわからない」という悩みを比較的多く聞きました。

選考方式や採用スケジュールが大きく変わる可能性のある現状では、困惑する就活生は少なくないと思われます。

④面接で自分のことが伝わりにくい

面接選考をオンラインで実施する企業が増えています。対面と比べ、オンライン面接では、相手側が就活生について把握できる情報が少ないです。

というのも、対面面接の場合は、待機時間や部屋に入ってから面接を始めるまでの態度から、人柄や雰囲気というものも伝わるからです。

一方、オンライン面接では、面接前後の追加情報はなく、画面越しの上半身の様子と発言だけで判断されます。面接官に伝わる情報が限られることで、オンライン面接で自分をアピールすることは難しくなっている印象があります。

⑤リアルな情報が得にくい

採用活動形式の変化により、就活生が企業に足を運ぶ機会や、直接話を聞く機会が少なくなります。また、従来はOBOG訪問でリアルな話を聞き、会社の雰囲気や仕事、働き方のイメージを持つことができたのですが、それが実施しにくい状況にあります。

ーー従来得られていたはずのリアルな情報が入手できないと、どうなってしまうのでしょうか?

リアルな情報が得られないことで、その企業で働く自分の姿が想像できず、就職先の決め手に悩む就活生が出てくると思います。

ーーなるほど、コロナ禍で就活にこんなにも変化があったのですね。これらを総括するとどのようなことが言えるのでしょうか?

5つの特徴をまとめると、コロナ禍の就職活動というのは、制約された状況での活動を余儀なくされることで、今まで得られていた、企業や人との出会いや情報が得にくくなるという難しさがあります。

孤立しやすい状況の中で、リアリティに欠ける情報や、不十分で吟味されていない情報だけで、表面的に判断し行動してしまう恐れがあります。

その結果、選択が安易になってしまう可能性があります。吟味が不十分なままで人生の大事な決断をすることで、ミスマッチが起きることが懸念されます。

コロナ禍での就活でリアルな情報取りに行くためには?

ーーコロナ禍の就活ではリアルな情報が取りに行きにくいとありましたが、そういった状況でもリアルな情報を取りに行くにはどうしたら良いのでしょうか?

これは難しいですね。

オンラインであっても、企業と接点を持てる機会はこまめに活用するなど、情報を得られそうな場を探し、活用することを地道にやるしかないと思います。

先程、OBOG訪問は実施しにくいと言いましたが、オンラインで会って話を聞くことはできます。直接会う場合と全く同じとはいきませんが、取り組み方次第で、しっかりと話を聞けるので効果はあると思います。話を聞いた先輩社員を通して、別の社会人を紹介してもらうという広げ方もできると思います。

ーーオンラインでリアルな情報を取りに行くコツはあるのでしょうか?

オンラインで話を聞く時は、事前準備をしっかりしていきましょう。よく調べ、考え、疑問や問題意識を持ってぶつかってくれる人に対して、社会人は多く答えてくれます。受け身で、教えてもらうことを待っているような、勉強をしてない人には、それなりのことしか答えられません。貴重な機会を最大限に生かそうという姿勢が大切です。

あとは、面接選考の事前準備をしっかり行い、聞けることはその場で質問することです。事前準備も、簡単にわかる情報だけではなく、様々な情報源にアクセスして調べるなど、丁寧に企業研究をする必要があります。

コロナ禍での就活のメリットは?

ーーコロナ禍の状況をネガティブに捉えてしまうことが多いのですが、ポジティブに捉えられる点はあるのでしょうか?

調査によると、就活生がストレスを感じる項目のひとつに、お金と時間のやりくりがあります。オンライン開催が増えたことで、交通費や時間を節約して効率的に活動できること、遠方からも参加がしやすく機会が増えることはポジティブな点です。

また、オンライン化により、今までより社会人と接点を持ちやすくなったとも言えます。対面で会うことは時間や場所等の問題で調整が大変ですが、オンラインであれば、その点でのハードルが下がると思います。

コロナ禍での就活を満足に終わらせる方法は?

ーーコロナ禍という難しい状況の中で就活を満足に終わらせる方法はあるのでしょうか?

自分で考え、しっかりとした根拠を持って意思決定をする、というプロセスを踏めれば納得して就活を終えられると思います。

具体的に言うと、就職先を選ぶ際に多角的に検討して複数の選択肢を用意し、自分はこのような判断基準を持つから、この就職先を選択するという、根拠に基づいた決め方をするということです。

この選択基準が、いわゆる「就活の軸」です。大切にすることや優先順位を自分の中で決めておきましょう。

自分はこの就活の軸に基づいて決めたのだ、と思えば入社してから就職先に幻滅することがあっても、乗り越えることができると思います。

ーー根拠を持って意思決定するためにはどのようなことを行えばいいのでしょうか?

「根拠をもって意思決定をする」ためには、自分が何をやりたいか、できるか、すべきか、何を大事にしているのかなど、自分と向き合って分析する必要があります。さらに、選択肢や選択基準を持つためには企業研究をしっかりする必要があります。

つまり、たいへん地道ですが、基本に忠実に自分自身や企業について研究して、活動を継続できる人が、コロナ禍の就活を満足に終わらせられると思います。

コロナ禍での就活で不安やストレスを感じた時の対処法

ーー就活をしていると不安や心配といった形でストレスを抱えてしまうことが多いのですが対処法はあるのでしょうか?

まず、その不安やストレスの原因が何かを考えてみることです。それが改善できるものなら、その方法を考えて実行しましょう。変えられないものであれば、状況の受け止め方を変えてみることが対処法です。

特に、就活では大半の人が「選考に落ちる」経験をします。これは辛いですが、落ちた時はチャンスでもあります。なぜ落ちたのか、企業研究が甘かった、自分は視野が狭かった、などの課題に気づいて、もう1回やり直すところでグンと成長します。

一方、落ちたのは、その企業の求める人材に合わなかったからでもあります。「自分はもうだめだ」、「自分のような人間はもうどこでもう通用しない」などの、不合理な思い込みしてないかを自問して、意識を変えることは大切だと思います。

就職活動は、成長の機会です。自分にしっかり向き合って対処した経験は、仕事をする上で生きてくるので、ぜひ頑張って欲しいです。

最後に、大切なのは助けてくれる人を見つけ、「助けて」と言うことです。

助けてくれる人の中には、情報をくれる人もいれば、作業を手伝ってくれる人、話すことで考えを深めることを手伝ってくれる人、見守ったり、励ましたりしてくれる人もいます。

色々なバリエーションがあります。助けてくれる人をたくさん持っておくことは、不安やストレスを乗り越える上でとても大切な方法です。

アフターコロナの就活の特徴

ーーこれから就活をしていく23卒の人が気になってくる点だと思うのですが、アフターコロナの就活はどのようば特徴が出てきそうか教えていただけますか?

アフターコロナは正直どうなるかわかりません。

採用の方法は、企業も模索している段階なのでオンラインでもオフラインでも対応できるようにすることは必要だと思います。

企業の働き方が変わっていることも踏まえて、コロナ後の働き方がどうなるのかを考えてみるといいですね。数年先の話にはなるのですが、働き方改革がすすみ、働き方のバリエーションが増えていると思います。

今後、時代がどのように変わって行くのかに敏感になり、自分がどのように働き、生きていくのか、そのためにはどのような選択ができるのかを、しっかりと考えることが大事ですね。

アフターコロナの就活に備えて今からどのようなことをすれば良いのか?

ーーアフターコロナを見通して今からできることはあるのでしょうか?

アフターコロナの就活に備えるには、コロナ禍での過ごし方を意識すると良いと思います。

今までの採用面接では、「学生時代に力を入れたこと」、いわゆる「ガクチカ」では、サークルやアルバイトなどのアクティブな活動について多く話すことができました。

しかし、今は、そのような活動が行われにくい大学生活です。
そのため、アフターコロナのガクチカは、「コロナ禍の状況をどう考えてどう過ごしたか」が内容になると思います。

この時期を、大学生としていかにより良く過ごすか。いかに深く考えて行動に移し、挑戦したり、問題解決したりできるか。ここに学生間の差が出てきます。

アフターコロナの就活ではコロナの影響で、本来得られたはずの機会が得られない時に、どのようにポジティブに切り替え、どのように行動したか。この経験から、社会人になった時にピンチをどう乗り越えるかという面での再現性が見られるのではないかと思います。

ーーありがとうございました!
コロナウイルスの影響で就活が大きく変わってしまったことがよくわかりました。

外部環境の変化が起こっている中でも納得した就活をするために、自己分析と企業分析をするなど、オンラインの中でもできることを徹底して行うことが重要だとわかりました。

また、23卒以降の人は現在のコロナ禍の過ごし方で就活の進め方が大きく変わってきそうですね。皆さんぜひ参考にしてみてください!

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2021年5月13日キャリア,コロナとガクチカ

編集担当者 ガクチカ編集部