廃棄される「完熟すもも」を減らしたい!農業系の学生団体代表が肌で感じた農業の課題【食品業界就活の道しるべ】
全国に数百以上も!農業系学生団体の魅力
農業系の学生団体は、全国で200以上もあるといわれています。
活動内容は、畑を借りての農作業や農家を支援する「援農」、農作物の流入支援など、多岐に渡ります。
農業系の学生団体は、
・自然と関わるとができる ・農業に関わる社会問題を肌で感じることができる ・社会貢献になる活動ができる |
など、様々な魅力があります。時間のある大学生ならではの経験ですよね。
農業系の学生団体は、就活でも有利に。
食品業界や農業界への就職を視野に入れるのであれば、農家支援などの学生団体での経験は、面接時のアピールポイントになります。
さらに、社会貢献性の強い農業系の学生団体は、活動自体にもやりがいがあり、大学生活の充実にもつながります。
今回は、東京農業大学の学生団体「Agroad」の代表 林田岳大さんにインタビューしました!
廃棄される完熟すももを販売「学生団体Agroad」を取材!

ーー学生団体「Agroad」は、どんな団体なのですか?
林田:主に、廃棄されてしまうおいしい「完熟すもも」を、消費者に届ける活動をしています。完熟すももは、見た目が悪いため、市場に出回っているのは完熟する手前のすももなんです。ですが、味は完熟すもものほうが圧倒的においしいです。すもも農家では、6~7割の完熟すももが廃棄になってしまうということで、この問題を解決するために、活動をしています。
ーー6~7割も廃棄になってしまうのですね。何がきっかけでこの活動を始めたのですか?
林田:僕の研究室の先輩が、ちょうどこの団体の前代表をやっていました。ある日、「甲府に来て活動を手伝ってほしい」といわれ、半分強制的に甲府のすもも農家に出向いたんです。そこで食べた完熟すももの味に、「すももってこんなに甘いんだ!」と感動したんです。この味をもっと広めたい、と思い、この団体へ入ることを決めました。
ーーどんなところで、完熟すももを販売しているのですか?
林田:昨年は、東京都内のオフィスの社内食堂でPRし販売したり、都内のマルシェに出店したりしました。また、文化祭ではすももを「すももソース」に加工して、販売しました。そこでは、購入した方から、「すももって酸っぱいと思っていた。こんなにおいしいんだ」と言ってもらうことができて、とてもうれしかったです。やってよかったと思いました。
ーー実際に農家の方とコミュニケーションをとることで、農業への印象はどのように変わりましたか?
林田:僕たちは、すももの販売の他、月に一回甲府に出向いて農作業のお手伝いをしています。そこでは、完熟すももの他にもトウモロコシやナスの収穫も行ったのですが、それが想像以上にきつい作業でした。
特に秋のナスは、背丈がとても低いうえ、成長が早いので、毎日腰を低くしながら数百本のナスを収穫する必要があるんです。これが相当しんどかったですね。トウモロコシは、1つの茎から1本しかとれないうえ、花粉がすごくて、肌がボロボロになりました(笑)
スーパーに並んでいる野菜は、こんなに大変な思いをしないと出荷できないんだ・・・。と考えさせられました。ほかにも、農業の人手不足や高齢化の課題も肌で感じることができました。

ーー将来はどんな職に就こうと考えていますか?
林田:実は、大学院に進学することを決めました。卒業後は食品関連の仕事に就きたいと考えています。この活動を通して、いろいろな人と出会い、人脈が広がりました。その中で、もっと勉強したいなと思うことが増えたんです。今の自分や、将来のことを考えるのにも、Agroadでの活動は大きく影響しています。
ーーこの経験は、就活でも話す予定ですか?
林田:そうですね。やはり大学時代一番時間をかけたことですし、結果を残せた経験でした。人に喜んでもらううれしさや、おいしいものを人に届けられる喜びを得たことを、企業にもアピールしていきたいです。
ーー大学生には、サークル、バイト、遊びなど、さまざまな選択肢がある中、学生団体を選ぶことはどんな意義があると思いますか?
林田:大学の授業では得ることができない勉強ができる点です。まさに、座学だけでなく、「実学」につながることですね。さらに、学生以外との人脈も広がるので、いろいろな話を聞いて、自分の考え方を広げることもできます。同じ目的を持った仲間もできるので、何か目的をもって活動したい人には、ぴったりの選択なのではないかなと思います。
AgroadのInstagram:https://www.instagram.com/tua_agroad/?igshid=11tu6h3544qjd
東京農業大学のHP:https://www.nodai.ac.jp/academics/int/economics/news/191028_agroad/
おわりに
いかがでしたか?学生団体は、就活に役立つだけでなく、仲間や大学外の人脈も広がり、大学生活を充実させるための絶好の手段です。
農業系の学生団体はこのほかにも無数にあるため、「将来食品に携わりたい」という方はもちろん、「社会貢献の活動がしたい」、「農家の課題という社会問題に向き合ってみたい」という方にもぴったりです。
大学3年生からでも遅くありません!興味があったら、ぜひ所属を検討されてみてはいかがでしょうか。
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